愚痴(ぐち)

「愚痴」とは、「痴(ち)」とも「無明(むみょう)」とも呼ばれ、
意味はおろかな、ものの道理のわからないことです。

まことの道理に対して暗いことで、
妄想、錯覚、迷いといってもいいでしょう。
「愚痴をこぼす」と同じ意味ではありません。

そして、「貪欲(とんよく・欲望)」・「瞋恚(しんに・怒り)」とセットになって、
「三毒」の一つに数えられます。

この三つがセットになるには理由があります。
自分の都合によいものを貪り(むさぼり・貪欲)、
自分の都合の悪いものには怒って排除しようとする(瞋恚)、
その貪りと怒りの中心となるのが、自己中心的な愚痴なのです。

この愚かな道理に暗い「愚痴」があるために、
「俺が、俺が」と自分を中心に貪ったり怒ったり、
善いおこないを害し、身心を傷つけてしまいます。
だからこそ「三毒」と呼ばれるのです。

たとえば、嫌いだった人に高価なプレゼントをもらい、
突然「良い人やん」と心変わりし、

大好きな人からウィークポイントを「あなたのここが嫌い」と言われ、
その一言で一転、「大?嫌いな人」になることがあります。

しかし、好きな人、嫌いな人がいるのではありません。
愛したり、嫌ったりする、自分の価値判断(愚癡)があるだけなのです。

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