お墓詣りは、日本人にとって馴染み深いものといえそうですが、お墓を綺麗に管理することは、実際にはかなり大変なことです。最近、テレビやニュースで永代供養型の墓が人気とされているのも、このような背景事情があるのでしょう。

この「永代供養」とは一般的には故人を偲び、故人を弔って、お経を永代に勤めることを意味していますが、浄土真宗では、「永代供養」という言葉は使用しません。一番近い言葉が、「永代経」という言葉でしょう。すなわち、お寺がある限り永代にお経をお勤めするという意味で使用されています。

近年では、お墓の種類は多様化しており、屋外の墳丘形の場所に合祀するものや、霊廟やロッカー式のお墓、正敬寺にあるような永代供養型の納骨壇などが増えてきているようですが、これらはすべてお墓ですから、その前で毎日お経を称え、故人を偲ぶわけです。

お墓の種類が増え、お墓の形態が変わっても、故人を偲び、お墓の前で手を合わせるという習慣を大切にしたいものです。